だるさレベル上昇中

ひとくちで「だるい」と言ってもその症状には幅がある。 病気になる前のときも、「あーだりー、なんもやる気しねー」なんてつぶやくことはしょっちゅうだった。ただこの場合の「だるさ」というのは9割ぐらいが精神的なもので、肉体的にはなんとかなる場合が…

一面の銀世界と、地固め療法4回目

朝、病室のカーテンを開けると外は一面の銀世界だった。 今回の再入院は11月28日。割り当てられたのは角部屋個室。寒冷地特有の二重窓からは、駐車場や一軒家、そして手前から奥へ続く一本の道が見下ろせる。この道は最寄り駅へ向かうルートになっており、朝…

旭川・Dさんのお見舞い

旭川の友人、Dさんが骨折で入院した、と聞いた。Dさんには2度ほどお見舞いに来てもらったこともあり、これはお返しをするいい機会ではないか、それに、ふだん来てもらってばかりいる自分がお見舞いに行くというのも、なんというか面白い。 おりしも今は一時…

ナビスコ・皮疹・発熱・退院

11月1日のナビスコカップでは大分が優勝。自分のことのようにうれしい。 その一方、ウチのチームとの違いはどこにあるんだろう、とも。監督? フロント? 選手? サポ? スポンサー? 日本のプロビンチアチームのファンはみんな考えてることだろうけれど。 …

化学療法4クール目の開始とコンサ&日ハムの終戦

地固め療法3回目、化学療法4クール目。 身体の状態を見ながらスケジュールを決めるので、まだしばらくはないかも、と言われていた治療は、先週末の17日より唐突にはじまった。 その前日あたりに、「このままなにもないようなら、週末は外泊もできるかもしれ…

骨髄移植の3ヶ月延長

10日間の一時退院も明けて、今日が再入院の日だ。 入院も4度目ともなると、さすがに準備も慣れてくる。不安もさしてない。考えてみれば、今年一番長く過ごしているのは入院病棟の中だ。むしろ、あの白いベッドを懐かしく思う気持ちがなくもないことに気づく…

一時退院の日々・東京編 ふたたび

というわけで、またもやAIR DOで東京往復3泊4日ツアーを敢行。 早めに千歳空港に着いたので、花畑牧場の45分待ちの列に並んで生キャラメルを購入、各方面へのおみやげに。そこそこ好評だったようでなにより。 会社では総務方面へあいさつを。突然の休職とい…

9泊10日「タマゴ」付

「じゃあ今回は、『タマゴ』付きでの一時退院になりますね」 そう言って看護師さんから手渡されたのは、タマゴ型の形状をしたプラスチックカプセル。正式名称はシュアフューザー、というそうだ。 中には薬剤が充填されており、少しずつ排出される仕組みにな…

ふたたびの一時退院

さらに今日は移植にそなえて、腹部エコー、腹部CT、肺活量の検査メニューが午前中に組まれていた。いよいよそろそろ、なんだろうな、という思いを強くする。検査が終わるまで、朝食はおあずけを食らったのでさすがに腹が減った。 数ヶ月通っていた病院内の歯…

骨髄穿刺と骨髄生検

白血球数は無事に回復して2000を越えた。果物や生乳といった食事制限もなくなり、マスク着用の義務も緩和される。さらに、個室と廊下をつなぐドアを開けっ放しにしてもOKになる。カーテンをかけておくことで一応のプライバシーは保てるし、なんとはなしに人…

白血球とポテリッチとおはぎ

ここのところ白血球数は500→770→390→490→920と順調に低い値をキープ、一日おきに血小板の輸血が入る状態が続いている。 とはいえ体調はというと、「だるさはありませんか?」と聞かれて「ないといえば嘘になりますね」と答える程度。外に出歩けず、ずっとゴ…

つかの間の平和

などとダウナーな考えに陥るときがある一方、今の自分には、奇妙な充実感もある。 ご飯を美味しく食べられて、夜はなんとか寝られて、大も小も出は快調。熱は平熱、呼吸もちゃんとできていて、体力は多少落ちたものの日常生活は普通に送れる。 病室には、PS3…

4ヶ月目の厭戦気分

最近、寝付きはあまり良くない。 昨日も22時消灯で床にはついたものの、ベッドの中で悶々と過ごし、23時45分になったのを携帯の時計で確認してナースコール。睡眠剤を所望してなんとか眠る。 眠りの質も悪いようで、途中で目覚めることもあれば、寝起きも今…

無菌病室への移動

地固め療法で白血球数が順調に下がってきたので、感染予防のため無菌病室へと移動することになった。無菌病室といってもいろいろと種類があり、自分が移ったのはクラス10000といわれる比較的軽い基準の方。骨髄移植の際に使う特別病室はまた別にある。 見た…

3回目の治療、2度目の地固め療法の終了

再入院して各種検査のあと、9月4日から5日間、再び地固め療法を行った。 前回の治療ではなかなか大変なことになった抗がん剤投与。今回はどうなることか、とガクガクブルブルだったが、なんとかなったようだ。 今回投与されたのは、いつものキロサイド+赤色…

一時退院の日々・東京編

8月25日の東京初日、AIRDO12便、08:00千歳発09:30羽田着。 空港からのリムジンバスは首都高の渋滞に巻き込まれ、目的地には1時間半かかっての到着だった。 昼食は近所の行きつけのラーメン屋にて。注文はおきまりのラーメン・ノリ増し・ライスだ。コシのある…

とあるコーポの一室で

それは奇妙な感覚だった。 日常が非日常になれば、非日常が日常になる。 2ヶ月以上空けて戻った東京のアパート。こんな広さだっけか。こんな匂いだっけか。それはまるで、他人の家に来たような違和感だった。 窓と玄関を開けて換気をし、ベッドシーツを洗濯…

一時退院の日々・札幌編

一日の大半をベッドの上で過ごし、白い壁と、ブラウン管と、液晶画面を眺めるだけの入院生活も、ある程度健康ならさほど悪くはない。ただ、さすがに3ヶ月もたつと徐々にあきがくるのも確かだ。消耗していく部分もある。そこに一時退院はナイスタイミングだ。…

ちょいと遅めの夏休み・一時退院

大々的に始まったオリンピック。平日昼間から各種競技が開催されており、入院患者にはうってつけのコンテンツだ。朝からNHKやBSをザッピングしつつ、北島の金メダルも生で見ることができた。まあ、水泳や柔道なんて、オリンピックでしか見ないのだけれど。 …

平熱になり、点滴も終了

先日の先生の言葉通り、2日前ぐらいから発熱は治まったようだ。今日の体温も36℃台。平熱に戻ったことにともない、点滴の日程も終了した。身体に管が入っていない状態はひさしぶりだ。気がねなくシャワーが浴びれるのはありがたい。 しかしこうなると、実際今…

美味くて安い病院メシ

一昔前、病院食の評判は悪かった。冷たい、マズい、変な時間に出る、等々。過去に入院経験のある母の話によると、病院の都合で午後4時に夕食を出すところもあったらしい。 ところが、5月からこっち、入院した二つの病院食はどちらも美味い。保温搬送機でご飯…

38℃→39℃→40℃

抗がん剤の投与が途中で終わったとはいえ、やはり白血球数は下がっていく。それにともない、やはり前回同様の発熱症状が出てきた。パターンも似たようなもので、午後から夕方にかけて発熱、解熱剤の注射でとりあえず治まるという感じ。 ただ今回は体温の上が…

2回目の化学治療と副作用と

白血球数の回復の遅れ、網膜裂孔とその治療と紆余曲折があったが、白血病の治療の基本は抗がん剤を投与する化学療法の繰り返しだ。 自分の2回目の治療スケジュールは7月10日から5日間が予定されていた。中心静脈カテーテルから今回投与されたのは、キロサイ…

レーザー治療成功のお知らせ

今回、光凝固で網膜裂孔が治まる確率は半々だ、と先生から言われていた。それだけに今日の検診は緊張せざるをえない。暗闇の中で先生が強めの光を目に当てて、眼底検査を行う。ややあって、部屋を明るくした先生が椅子に座り直して言った。 「無事にレーザー…

寝たきりネットラジオの日々

「食事とトイレ以外は仰向けになって目をつぶっているように」 手術を担当した眼科医からの厳命だった。 それにしたがうと、自然とやることは限られる。音楽か、ラジオか、ドラマCDか。中でも重宝したのはネットラジオだった。好きなときに好きなものを好き…

2度目の告知――骨髄異形成症候群から白血病への移行

転院後はあわただしかった。前の病院からの紹介状はあるしカルテはある。とはいえ、新しい病院でも改めてデータは取りたいのだろう。レントゲン、心電図、CT、MRI、検尿、そして骨髄検査。なれない病院の中を行き来する数日だった。 そのあたりの結果がそろ…

駅から至近 最上階角部屋

前日は実家に泊まる。ひさびさの病院以外での宿泊や食事は思った以上に新鮮で楽しかった。そして午後、転院先の病院へと車で向かう。入院も二回目ともなると、不安もあまりない。 受付でしばし待ち、看護士さんに案内された部屋は最上階の角部屋、なんと個室…

転院編その2:自宅経由・羽田発千歳行

転院日が決まってからは、お見舞いのラッシュだった。東京から札幌は遠い。これを機会に、旧友、元同僚、取引先、いろんな人が訪れてくれて本当にありがたかった。 転院当日はあわただしかった。 一ヵ月程度とはいえ、差し入れを含め荷物はそれなりの量にな…

転院編その1:東京か札幌か、あるいは自宅か親元か

東京で入院するか、地元で入院するか。地方から上京してきた者が、長期療養するときに悩ましいのがこれだ。 東京であれば、自宅にも近く、会社の友人もお見舞いに来やすい。専門の病院が多数あるのも利点だろう。一方の地元(自分の場合は札幌)の場合は、親…

入院中の日々のくらし(東京平日編)

お見舞いに来た人からよく受ける質問に、「入院中ってヒマでしょう?」というものがある。たいてい自分は「ヒマと言えばヒマだし、忙しいと言えば忙しいですよ」と答えるが、よく考えるとこれは答えになっていない。 そこで今日は、とある一日の生活ぶりを時…