年越し、病院にて

12月の年末にかけて、入院病棟では空き室が徐々に増えていく。年末年始は家に戻りたい、という患者の希望は多いらしく、それにあわせて治療のスケジュールを調整することはよくあるそうだ。また、12月28日から1月4日までは外来もお休みになる。よほどの緊急…

詰まる話

(完全なシモ話です、お食事中の方などはご遠慮ください) もうひとつ今回は、おそらく抗がん剤の副作用である、人生初の便秘に悩まされた。 一日たっても、二日たっても、三日たってもお通じが来ない。胃から腸にかけてがキリキリと痛み、腹がはちきれそう…

だるさレベル上昇中

ひとくちで「だるい」と言ってもその症状には幅がある。 病気になる前のときも、「あーだりー、なんもやる気しねー」なんてつぶやくことはしょっちゅうだった。ただこの場合の「だるさ」というのは9割ぐらいが精神的なもので、肉体的にはなんとかなる場合が…

一面の銀世界と、地固め療法4回目

朝、病室のカーテンを開けると外は一面の銀世界だった。 今回の再入院は11月28日。割り当てられたのは角部屋個室。寒冷地特有の二重窓からは、駐車場や一軒家、そして手前から奥へ続く一本の道が見下ろせる。この道は最寄り駅へ向かうルートになっており、朝…

旭川・Dさんのお見舞い

旭川の友人、Dさんが骨折で入院した、と聞いた。Dさんには2度ほどお見舞いに来てもらったこともあり、これはお返しをするいい機会ではないか、それに、ふだん来てもらってばかりいる自分がお見舞いに行くというのも、なんというか面白い。 おりしも今は一時…

1泊4日東京行・スカイパックツアーズ

11月23日・千歳14時着のスカイマーク713便はターミナルビルからずいぶんと離れたところに停止した。 「お客様には、これからバスへの乗り換えにて到着口までご案内します」 今回の旅で3度目となったおなじみの機内アナウンス。新規参入組のスカイマークは、…

ナビスコ・皮疹・発熱・退院

11月1日のナビスコカップでは大分が優勝。自分のことのようにうれしい。 その一方、ウチのチームとの違いはどこにあるんだろう、とも。監督? フロント? 選手? サポ? スポンサー? 日本のプロビンチアチームのファンはみんな考えてることだろうけれど。 …

2008年第2四半期アニメ短感

なんだかんだでアニメは追い続けているが、MX/埼玉/チバ/神奈川のU局が全部見られた東京から札幌への移転は、今さらながらなかなかツラいものがある。スト魔女やかんなぎのように放送が一ヵ月近く遅れたり、そもそも放送自体がネットされなかったり。 特に最…

差し入れマンガと本の感想文集

つらつらとマンガなどの感想をつづってみます。 今回書いたのは全部札幌市在住某ゲームショップ勤務Kさんからの借り物でした。あらためて感謝。 はやて×ブレード 1 (ヤングジャンプコミックス)作者: 林家志弦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/08/19メデ…

化学療法4クール目の開始とコンサ&日ハムの終戦

地固め療法3回目、化学療法4クール目。 身体の状態を見ながらスケジュールを決めるので、まだしばらくはないかも、と言われていた治療は、先週末の17日より唐突にはじまった。 その前日あたりに、「このままなにもないようなら、週末は外泊もできるかもしれ…

骨髄移植の3ヶ月延長

10日間の一時退院も明けて、今日が再入院の日だ。 入院も4度目ともなると、さすがに準備も慣れてくる。不安もさしてない。考えてみれば、今年一番長く過ごしているのは入院病棟の中だ。むしろ、あの白いベッドを懐かしく思う気持ちがなくもないことに気づく…

一時退院の日々・東京編 ふたたび

というわけで、またもやAIR DOで東京往復3泊4日ツアーを敢行。 早めに千歳空港に着いたので、花畑牧場の45分待ちの列に並んで生キャラメルを購入、各方面へのおみやげに。そこそこ好評だったようでなにより。 会社では総務方面へあいさつを。突然の休職とい…

Candy Boy 聖地探訪 清畠駅編

というわけで、Candy Boyの第3話に出てきた清畠駅に行ってきましたー。千歳空港から2時間ほどで辿り着く、日高本線の海沿いの無人駅です。 咲ちゃんじゃないですが、はじめて都会から来た人には「ここ、ホントにちゃんとした駅なんですよね?」と聞きたくな…

日高本線

「で、結局様似まで何しに行ってきたの?」 と聞かれて、 「うーん、汽車に乗りに行った、かなあ」 と答える、そんな一人旅話。

9泊10日「タマゴ」付

「じゃあ今回は、『タマゴ』付きでの一時退院になりますね」 そう言って看護師さんから手渡されたのは、タマゴ型の形状をしたプラスチックカプセル。正式名称はシュアフューザー、というそうだ。 中には薬剤が充填されており、少しずつ排出される仕組みにな…

ふたたびの一時退院

さらに今日は移植にそなえて、腹部エコー、腹部CT、肺活量の検査メニューが午前中に組まれていた。いよいよそろそろ、なんだろうな、という思いを強くする。検査が終わるまで、朝食はおあずけを食らったのでさすがに腹が減った。 数ヶ月通っていた病院内の歯…

骨髄穿刺と骨髄生検

白血球数は無事に回復して2000を越えた。果物や生乳といった食事制限もなくなり、マスク着用の義務も緩和される。さらに、個室と廊下をつなぐドアを開けっ放しにしてもOKになる。カーテンをかけておくことで一応のプライバシーは保てるし、なんとはなしに人…

「Candy boy」最新話に見る地方格差

【ニコニコ動画】Candy boy episode:03 「コエラレナイカベ」 こいつは妙なことになってきたなあ……。 wktkしながら見た、双子姉妹百合アニメの最新話・「Candy boy episode:03 コエラレナイカベ」。 上京していた姉妹が北海道に帰省する、という前フリから、…

白血球とポテリッチとおはぎ

ここのところ白血球数は500→770→390→490→920と順調に低い値をキープ、一日おきに血小板の輸血が入る状態が続いている。 とはいえ体調はというと、「だるさはありませんか?」と聞かれて「ないといえば嘘になりますね」と答える程度。外に出歩けず、ずっとゴ…

リリカルなのは&A's/DVD全26話

「なのはシリーズってStrikersではじめて見たんだけど、キャラ多すぎだし、話は訓練と最終決戦だけだったし、あんまり面白くなかったよ」 したり顔でこんな感想を友人に話したところところ、冷静なツッコミが入った。 「そりゃ見る順がおかしい。文句は無印…

つかの間の平和

などとダウナーな考えに陥るときがある一方、今の自分には、奇妙な充実感もある。 ご飯を美味しく食べられて、夜はなんとか寝られて、大も小も出は快調。熱は平熱、呼吸もちゃんとできていて、体力は多少落ちたものの日常生活は普通に送れる。 病室には、PS3…

4ヶ月目の厭戦気分

最近、寝付きはあまり良くない。 昨日も22時消灯で床にはついたものの、ベッドの中で悶々と過ごし、23時45分になったのを携帯の時計で確認してナースコール。睡眠剤を所望してなんとか眠る。 眠りの質も悪いようで、途中で目覚めることもあれば、寝起きも今…

無菌病室への移動

地固め療法で白血球数が順調に下がってきたので、感染予防のため無菌病室へと移動することになった。無菌病室といってもいろいろと種類があり、自分が移ったのはクラス10000といわれる比較的軽い基準の方。骨髄移植の際に使う特別病室はまた別にある。 見た…

スカイ・クロラ感想

一時退院中に鑑賞。 「空虚な日常を送っているすべての人に、生きる意味を問いかけます」とは、RD 潜脳調査室の番宣コーナーでの沖佳苗嬢の弁。 映画全体にただようどんよりとした雰囲気。なにかの記事で「今回はエンタメに徹した」みたいな監督の発言を見た…

更年期オタ、あるいはオタ更年期に関する一考察

いつまで続けられるのだろう 自分はオタとして生きていく、という決意を持つ人もいる。 自分はもうオタとして生きていくしかないのかな、と思う人もいる。 僕の場合は後者に近い。消極的な選択を積み重ねていった結果、昔もオタだったし今もオタだ。きっと明…

3回目の治療、2度目の地固め療法の終了

再入院して各種検査のあと、9月4日から5日間、再び地固め療法を行った。 前回の治療ではなかなか大変なことになった抗がん剤投与。今回はどうなることか、とガクガクブルブルだったが、なんとかなったようだ。 今回投与されたのは、いつものキロサイド+赤色…

うちの妻ってどうでしょう?に見る足元グラグラ感

入院生活に何を持っていくか、という問いは、無人島に何を持っていくか、という問いに似ている。 今回3度目の無人島に持ち込んだマンガは以下の3冊だ。 孤独のグルメ 【新装版】 「待望のロング&ベストセラーが10年ぶりの新作を加えて復活! 男が一人で食事…

一時退院の日々・東京編

8月25日の東京初日、AIRDO12便、08:00千歳発09:30羽田着。 空港からのリムジンバスは首都高の渋滞に巻き込まれ、目的地には1時間半かかっての到着だった。 昼食は近所の行きつけのラーメン屋にて。注文はおきまりのラーメン・ノリ増し・ライスだ。コシのある…

とあるコーポの一室で

それは奇妙な感覚だった。 日常が非日常になれば、非日常が日常になる。 2ヶ月以上空けて戻った東京のアパート。こんな広さだっけか。こんな匂いだっけか。それはまるで、他人の家に来たような違和感だった。 窓と玄関を開けて換気をし、ベッドシーツを洗濯…

一時退院の日々・札幌編

一日の大半をベッドの上で過ごし、白い壁と、ブラウン管と、液晶画面を眺めるだけの入院生活も、ある程度健康ならさほど悪くはない。ただ、さすがに3ヶ月もたつと徐々にあきがくるのも確かだ。消耗していく部分もある。そこに一時退院はナイスタイミングだ。…