「急性白血病の疑い」

診察室に入ると、恰幅のよい先生が机に書類を広げている。よろしくお願いします、と一礼して自分も丸椅子に腰掛ける。
第一声は「入院は東京と北海道、どっちにする?」という妙なものだった。入院?北海道?どういうことだ? 先生は話を続ける。
「こっちでいろいろと結果を見てみたんだけれども、おそらく急性白血病の疑いが強い。それでできるだけ早く入院した方がいいということなんだけどね」
そして淡々と、このあとの検査の手順、次に来たときは輸血をするように予約しておくこと、入院手続きについて、などが話される。
風邪じゃなかったのか、白血病?、そういや、こんなAAがあったな……。