点滴を眺めながら
人間は流れる水を見ると落ち着くという。
たしかにベッドに横になって、ぽたりぽたり、と針から垂れる水滴を眺めているのはなかなかに飽きない。その水滴はラインを通って、自分の首元から静脈に流れ込んでいる。
これが「点滴」。自分の意志とは無関係に、いろんな液体が24時間投与されていくのは不思議な感じだ。聞くところによれば、今後治療はこの点滴を中心に行われるらしい。
考えてみれば、入院もはじめてなら点滴もはじめてだ。見たことぐらいはあったが、自分がしてみてわかったこともずいぶんと多い。
- いったん点滴を入れたらしばらくは外さない
- 差した点滴からは常に何かを入れておかなくてはならない
- 液体を入れる分だけ尿の回数が増える
- 薬や輸血、注射は点滴から入れる
- 点滴の具合は常に看護士さんがチェックする必要がある
- 首筋の中心静脈に差す場合、いろいろと大変な模様
もうひとつ、点滴をすると見た目の病人度はかなりアップするのもポイントだ。パジャマを着て点滴スタンドを転がして歩けば、まさにザ・病人。お見舞に来た人へのインパクトもそれなりにあるようだった。