リリカルなのは&A's/DVD全26話

「なのはシリーズってStrikersではじめて見たんだけど、キャラ多すぎだし、話は訓練と最終決戦だけだったし、あんまり面白くなかったよ」
したり顔でこんな感想を友人に話したところところ、冷静なツッコミが入った。
「そりゃ見る順がおかしい。文句は無印とA'sを見てから言うべきだよ」
2日間かけて『魔法少女リリカルなのは』と『魔法少女リリカルなのはA’s』を2シーズン26話視聴した今、自分は彼にこう伝えたい。「すみません、自分が間違ってました」と。


なのはとフェイトの関係、はやてと守護騎士、時空管理局の存在、など重要な世界観はA'sまでに説明されており、Strikersを見るにはそれを知っていることが前提。ひだまりスケッチを×365から見始めるのとはワケが違うのだ。
正直、第一期はやや見るのに疲労したが、A'sに入ってからは熱さが加速、引きずり込まれるように最終話まで完走してしまった。さすが、熱血魔法バトルアクションの名作、と言われるだけのことはある。


特に、魔法少女が持つ杖を「人格を持った武器」として扱う発想はうまいと思った。なのはが持つレイジングハートは変身アイテムであり、頼れる相棒であり、近接戦闘では格闘武器であり、中長距離では銃器であり。こと、カートリッジをロード、必殺技を叫んでぶっ放す砲撃シーンのカッコよさは尋常じゃない。射撃後にラジエーターから放熱するあたりもいかにもメカチックだ。
もっぱら空中でタイマンバトルが多いこともあって、戦闘シーンはロボットもの的な迫力がある。わかりにくい魔法バトルをうまく可視化することに成功していると言えるだろう。


敵方の事情と対立、それぞれのライバル、魔法とSF、友情と恋愛と百合、出会いと別れ、いろんな要素を詰め込みつつ1クールできっちりまとめた完成度の高さにも脱帽。
ことA'sの後半は泣かせる展開が多くティッシュの利用量が増大、つくづく病室が個室でよかったなと思った。大きなお友達が熱狂するのも、wikipediaの項目が膨大なのも、コミケのなのはブースが毎回混雑するのにも、今さらながら納得だ。


シリーズコンプしているFunnyPinkの時も思っていたが、本当に都築真紀は魅力的なキャラを作るのとディテールにこだわるのがうまい。こういう比較はフェアではないが、今クールやっていたどのアニメよりもA'sの方が面白かった。
小学三年生でこりゃ大人すぎだろ、そもそもこれって魔法少女モノなのか、田村ゆかりと比べると水樹奈々の棒っぷりが気になる、てな既出な疑問はあるが。今見るとまたStrikersも違った感想になりそうだ。


さて、次は新シリーズに備えてガンダム00でも行ってみるか。


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