bitcore vol.2

正直、めがてん細江氏のDJには期待してませんでした。LINEARと同様、今回もスピードコア系のサウンド中心に、旬のネタものを織り交ぜる程度だろうと。
反省します。今回の氏のプレイは神でした。
ゲームミュージックにダンスミュージックの要素を取り入れたのは誰なのか。DJとしてアレンジャーとしてコンポーザーとしての経験値の桁が違うのは誰なのか。
どう見てもめがてん細江氏です。
本当にありがとうございました。

新旧問わずコンピューターゲーム愛する人の為のクラブイベント、というbitcore vol.2(http://bitcore.blogspot.com/)に、脳ミソが溶けてるのではと思うぐらいの鼻水をこらえながら渋谷に出かけた日曜の夕方。
会場のno styleは、ゆるくダンスフロアとラウンジフロアに区切られ、椅子に座ってまったり音を楽しむもよし、大音量を浴びて踊るもよし、の居心地のいい小箱でした。

めがてん氏は17時40分ごろからの登板。前後のDJが、あくまでミニマルなハードテクノをベースにゲームミュージックのフレーズをのせていった(これはこれで正攻法)のに比べて、めがてん氏はあくまでゲームミュージックがメイン。
というより、ほぼ全曲がめがてん細江氏のアレンジバージョン! ゼルダが、カルテットが、ファンタジーゾーンが、SDIが、サンダーブレードが、モトスが、軽快で疾走感のあるリズムに彩られ、高音に中音に心地よいフレーズを加えて、2005年のクラブサウンドとして昇華されていく。強烈な4つ打ちビートに合わせて放たれるチョッパーベースの心地よさと言ったら……!
さらに意外だったのが、F/A、リッジレーサー、テクニクティクスといった自分の曲をプレイしたこと。今まで自分の曲をプレイするのを見たことがないだけにこれはうれしい誤算。SpeedsterのFire!コールができて、F/A Ver.2005のリミックスを聴けただけでも行ったかいがありました。

ふだん、ゲームミュージックのアレンジに否定的な自分ですが、今回のめがてん氏のプレイは全肯定。どのフレーズを抜きどこを入れるか、DJとしてどうつなげるか、なにより原曲へのリスペクトが感じられるサウンドとなっており。ぜひともノンストップCD出して欲しいものです。無理か。

イベントの特性を考えてこうなったであろうセットは、DJというよりLIVEという感じでしたが、一ゲームミュージックファンとしては最高に楽しめました。
考えれば、LINEARのプレイはあれはあれでコンセプトに沿ったものなのかも。