入院1年後を過ぎて……

ちょうど1年前、東京の大病院に入院したとき、これから自分がどうなるかなんて、正直、皆目わからなかった。病気は治るのか、治らないのか、生きるのか、ダメなのか。仕事はどうなるのか、これからの人生はどうなるのか。
桜前線も北海道を過ぎた。入院からちょうど1年を過ぎた今、少しは光が見えてきたように思う。まだ、光はぼんやりとしてはいる。けれど、なんとかなるかもしれない、というぐらいには。


移植後の経過は、徐々に快方に向かっているようだ。
血液を作る骨髄は無事、新しい人のものに入れ替わり、白血病細胞も視認できるかぎりでは0となった。白血球は2000を越え、各種血液数値もそれなりの回復を示している。急性GVHDのステージも0、つまり、目立った症状は特に出なかった。
「今まで診てきた患者さんの中で、一番順調かもしれないですね」
担当の先生からは、多分にはげましも含めてだろう、こんな言葉をもらってうれしかったことを覚えている。


今は治療的なことはまったく行っておらず、週2回の血液検査、8時と20時の免疫抑制剤内服、リハビリ、シャワー、食事、食後の薬、睡眠が仕事だ。つまり、あまりやることがない日々が続いている。ヒマな時間には、最新アニメのチェックやら、ネットでのスクラップ作業やら、PS3でスト2のネット対戦やら。週末の実家への外泊も4回を数えた。
先生や看護師さんからの話から聞くに、血液検査の結果次第、特にサイトメガロウイルスの値次第で退院の日も近いようだ。とはいえ、しばらくは自宅療養&通院治療の日々になるのだけれど。